2011年8月19日金曜日

最近観た映画『アンダルシア』『コクリコ坂から』『GET LOUD』あと「名和晃平展」

『アンダルシア 女神の報復』
 自宅でテレビをつけっぱなしで観なくなって久しい。スポーツ中継やニュース以外は、仕事と関係のある番組以外は、ほとんど観ない。職業柄、威張れることでは無いし、忙しいというのもあるけれど。
 そんな中で、久々に録画して毎週観た連続ドラマが『外交官 黒田康作』だった。テンポのよい展開と、伏線を張り巡らせて、少しずつ謎が解けていくシナリオが面白かった。織田裕二の新境地のキャラクターもよかったし、草刈民代や近藤正臣、岩松了などの助演陣も光っていた。
 なので、続編的な位置づけの『アンダルシア』は、楽しみにして観にいった、『黒田~』の前に公開された劇場版『アマルフィ』はDVDで観て面白くなかったけれど、今度は違うだろうと。
 期待は見事に裏切られた。面白くないです。脚本がイケてない。物語の展開に驚きが無いし、気の利いた会話も無い。黒木メイサが美しい服を着るわけでも無いので「サービスカット」もない。『ツーリスト』のアンジェリーナ・ジェリーと比べるのは酷かもしれないけれど、見所が見つからない、久々に空振りの映画だった。予算も手間も掛けただろうに、どうして、こういう映画ができるのか不思議だな。

 実は、映画館でジブリ映画を観たのは、もしかしたら初めてかもしれない。宮崎駿アニメは、高校生の頃に観た『天空の城ラビュタ』や『風の国のナウシカ』から大好きだ。ブームになったからって、そっぽを向くほど、へそ曲がりではないつもりだけど「まあDVDで観ればいいかっ」って、毎回してきた気がする。そんな反省も込めて、今回は劇場に。
 宮崎吾朗監督は、宮崎駿の息子さん。偉大な父を持つジュニアが同業者になるのは、本当に大変だと思う。演者なら知名度や人気が武器にもなるけれど、作り手だとシビアに実力が問われて、誤魔化しは効かない。
 いい意味で、ジブリ的な作品になっていたし、佳作だと思う。そろそろ「宮崎駿の息子」では無く、「宮崎吾朗監督」として評価してあげたい。
(それにしても、せめて苗字だけでも換えればいいのにね?そういうことをやらない潔さも嫌いじゃ無いけど。)
 映画は、昭和30年代後半の横浜の歴史ある高校が舞台。『三丁目の夕日』の漫画&映画が典型的だけど、東京オリンピック前後の日本って、日本人にとって一つの原風景になっているんじゃないかな?厳密に言うと僕は生まれる前だけれど、子供の頃の記憶と重なる部分はある。ちょうど高度成長の後期で、社会のインフラが揃ってきて、日本人の気持ちにも余裕が出てきた頃からかもね。
 今更、薦める必要も無いほど有名な映画だけど、良いと思いました。ジブリの世界に浸ると、心洗われる気持になるね。過去作も一通り観なおそう。

 Yeah! Great! で終わらせてもいい? そんな気分。


 三世代のスーパーギタリスト。プレイだけで無く、思想性も含めて総合的な評価が高い3人。レッド・ツェッペリンを含め、50年近いキャリアのジミー・ペイジ。U2のジ・エッジ、そして、1997年にホワイト・ストライプスでデビューしたジャック・ホワイト。彼らの自分の音楽遍歴とギター観を肉声で聞くことができる。ラストシーンの3人のセッションも素晴らしい。
 音楽好きは、絶対に観るべきです。ギターマニアは、ヨダレが出るからハンカチを忘れずにね。9月9日公開。そうはいっても、万人受けの映画では無いから、公開直後に観ることをお勧めします。見逃すのは惜し過ぎる。

 そういえば、この映画は、フジロックで先行試写会をやるのを知って、観られなくて残念とツイートしたら、配給会社の方が、それを見つけて、試写会の案内を送ってくださいました。ツイッターをやってて、良かったと思った^^;
 

 映画じゃないけれど、東京都現代美術館の名和晃平展のことも。
 最近、とても注目されている現代美術家。今回の展覧会では、渋谷の西武百貨店ともコラボしていて、すごくよかった90年代の文化の香りがして、かっこよかった頃の西武みたいだった。渋谷シードホールや池袋スタジオ200というオルタナティブスペースで、毎週公演が行われていた時代。
 東京都現代美術館での展示もすごくよかった。素材を活かして、既成概念を壊し、美術というフィールドでしかできない表現をしている。新しい価値観を提示している態度は、ちょっと口幅ったいけど、自分がコンセプトを立てて新人アーティストを世に出すときのマインドと通じる気がした。村上隆さんをはじめ、現代美術家の方が、新人の音楽家よりもシビアで逞しいよね。甘やかしちゃいけないなと反省もさせられつつ、刺激と元気をもらった。

 ということで、激オススメです。828日までやってます。

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